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【デジタル教科書の導入が2024年度に開始】概要や、活用するメリット・デメリットを解説します

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更新日 2023/11/03 作成日 2023/11/03

ITの進歩により、教育現場でもデジタル化が進んでいます。コロナ禍を機に一気に普及したオンライン授業に続き、近年では教科書を紙媒体ではなくタブレットなどの端末を使って閲覧できるようになる「デジタル教科書」の導入を検討する学校や自治体も多くなりました。けれどもデジタル教科書がどんなものか、導入の時期や活用方法について気になる方も多いでしょう。

そこで今回の記事では、デジタル教科書の概要や具体的な導入予定時期、活用方法、さらにデジタル教科書のメリットやデメリットについて解説しています。デジタル教科書と関連のあるGIGAスクール構想についても触れていますので、ぜひ参考にしてください。

デジタル教科書とは?

デジタル教科書とは、紙の教科書と同じ内容をタブレットやノートPCなどで表示するために電子化された教材のことです。文部科学省では、デジタル教科書を「紙の教科書の内容の全部(電磁的記録に記録することに伴って変更が必要となる内容を除く。)をそのまま記録した電磁的記録である教材」と定義しており、デジタル教科書は従来の教科書と同じ内容をデジタル化し、学校の授業で活用できるようになっているのが特徴です。デジタル教科書は、教育現場の指導や授業の効率化や、デジタルツールを駆使したインタラクティブな学びを促進するためのツールとして期待されています。

デジタル教科書は、おもに教師が授業計画や教材の管理のために使用する「指導者用」と生徒が自己学習や授業の保管のために使用する「学習者用」の2つに分類されます。

典拠:文部科学省 学習者用デジタル教科書について

指導者(教員)用のデジタル教科書

指導者(教員)用デジタル教科書は、教員向けに開発されたデジタル教科書です。授業中生徒に提示できるように、電子黒板やプロジェクターなどを通じて拡大表示するのが、メインの活用方法となります。指導者用デジタル教科書を用いることで、教育現場の業務効率化や個別指導の強化など、教師の教育活動をサポートする重要なツールとなることが期待されています。

学習者(生徒)用のデジタル教科書

学習者(生徒)用デジタル教科書は、児童・生徒が使用するためのデジタル教科書です。児童・生徒がひとり1台のタブレット端末を使用して学習することを前提に設計されています。

2024年度、小・中学生の英語でデジタル教科書を先行導入

文部科学省では、2022年8月26日、2024年度から小学校5年生から中学3年生の「英語」の教科書をデジタル教科書に先行導入する方針を決めました。その後は、英語の次に現場のニーズが高い「算数・数学」のデジタル教科書の導入を検討する予定です。

現時点では、当面の間デジタル教科書は紙の教科書を併用する形で導入される予定となっています。デジタル教科書への慣れや児童生徒の学習環境を豊かにするといった理由から、完全にデジタル教科書へ切り替えるのではなく、児童生徒の特性や学習内容などに応じて、デジタルと紙を組みあわせたハイブリッドな活用となる見込みです。

ところがデジタル教科書を本格導入までに以下のような解決すべき課題が多くなっています。

  • クラウド配信の場合、同時に多くの児童生徒が利用してネット回線が負荷に耐えられるか
  • デジタル機器を長時間使用することで児童・生徒の健康面に影響はないのか 


など、課題解決のために検証や実証研究が急がれています。

現在、デジタル教科書の発行率は大きく増加しています。文部科学省の調査では2019年度の小学校でのデジタル教科書発行はわずか20%だったものの、2020年度には小学校用教科書が約94%、中学校用教科書では約25%がデジタル教科書として発行され、2021年度にはともに約95%まで達成しました。3年間でデジタル教科書の発行比率が大きく向上したことが分かります。

一方、文部科学省の「令和2(2020)年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果」によると、学習者用デジタル教科書の普及率は、小学校で6.4%、中学校で5.9%、高校で5.3%となっています。

2019年度から必要に応じ、学習者用デジタル教科書を紙の教科書に代えて使用することができるようになったことで、年々普及率は増加傾向にあります。ただし発行率に対して普及率が増加していない背景にあるのが、デジタル教科書が有料であることです。デジタル教科書のコストをどのように捻出するかが課題となっています。

デジタル教科書を利用することで可能となる学習方法

デジタル教科書は紙の教科書と異なり、タブレット端末を介したデジタルツールとして活用できます。そのため次のような学習方法が可能です。

  • 教科書の拡大
  • 教科書への書き込みやマーカー
  • 書き込んだ内容の保存、表示
  • 機械音声読み上げ
  • 動画再生
  • 教科書の背景色・文字色の変更、反転
  • 漢字のルビ振り
  • 学力分析


また、他のICT機器等を一体的に使用することで、画面の共有が可能となります。従来の紙媒体の教科書ではできなかった活用方法が可能となるため、より教科書を通じた学びが豊かになると言えるでしょう。

デジタル教科書を活用するメリット

デジタル教科書は、音声の読み上げや動画再生、画面の拡大表示など、学習者の学習上の困難の解消やより理解を深められる機能が豊富に搭載されています。また、テストや問題の採点が効率化される、学習者の学習時間などを可視化できるなど、児童・生徒の学習状況やレベル、理解度を分析できる機能も搭載されているため、指導者の業務効率化、学習者のレベルに合わせた指導が提供できるなどのメリットも得られます。

デジタル教科書を活用するデメリット

デジタル教科書は、デジタルツールであるため以下のようなデメリットが学習者・指導者ともにあります。

  • 目の疲れや視力低下のリスク
  • セキュリティ面の対策が必要
  • 破損や故障した場合の対応の手間
  • コストがかかる


デジタル教科書の普及には、健康面、セキュリティ面、補償面、コスト面などの課題があります。

デジタル教科書の導入コストについて

デジタル教科書の普及が進まない課題のひとつに、コストがあります。現在のデジタル教科書は有料であり、子供向けのデジタル教科書のライセンス購入には約4,000円がかかります。また、生徒だけでなく教師や学校もデジタル教科書のライセンスが必要なため、その分の費用もかかります。

現在はデジタル教科書と紙の教科書を併用しての導入が原則のため、今後のデジタル教科書の導入は自治体や私立学校での保護者負担も含めて検討されています。今後デジタル教科書のコストに対する国の補助や配布が行われるかもしれませんが、コストの面から見ても全国的にデジタル教科書が普及するまでにはまだ時間がかかると言えるでしょう。

デジタル教科書を普及させるには「GIGAスクール構想」の推進が必要不可欠

デジタル教科書の普及に必須となるのが「GIGA(Global and Innovation Gateway for All)スクール構想」です。GIGAスクール構想とは、「多様な子供たちを誰一人取り残すことのない、公正に個別最適化された学びを全国の学校現場で持続的に実現させること」を目的に、義務教育段階にある全国の小学校・中学校におけるICT環境を整備する構想です。

児童生徒用のパソコン端末1人1台、パソコンをインターネット環境へ接続するための校内LANや無線LANなどの高速大容量の通信ネットワークを一体的な整備の推進、および整備にかかる費用を国が補助する制度を指します。

ICTはこれからの学校教育を支える基盤的なツールとして必要不可欠とされています。さらに2020年コロナ禍による一斉休校などの影響を受け、国では2023年に完了予定だった1人1台の端末の普及と学校のネットワーク環境等の整備を前倒しで行い、2020年内に完了させました。2021年度からGIGAスクール構想の本格運用が開始されましたが、端末の実際の活用状況には地域や学校によりばらつきがある、教員のITリテラシーが十分ではないなどの課題も見られます。  

まとめ

デジタル教科書の概要や活用方法、メリット、デメリットについて解説しました。デジタル教科書は紙媒体の教科書と比較し多様な学びが実現できる、指導者の業務効率化につながるなど、さまざまなメリットが得られます。

今後文部科学省が主体となってデジタル教科書の普及はますます進められていくと予想されます。デジタル教科書の普及をめぐる課題はさまざまありますが、近い将来デジタル教科書は標準化されると見込まれています。今後のために、デジタル教科書の特徴や普及のためのポイントをぜひ理解しておきましょう。

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