英検を運営する日本英語検定協会は、2024年度の第1回から英検の問題内容の一部をリニューアルすることを発表しました。

現在の英語学習に求められることが「英語の知識を習得すること」だけでなく、「コミュニケーション手段として適切に英語を運用すること」へと変化していることを背景として、新たな問題の追加および一部問題の削除が行われます。

リニューアルされる背景

英検は学習指導要領に基づいて試験を実施しています。現行の学習指導要領では、英語に関する知識・技能の習得だけでなく、コミュニケーションを行う目的や場面・状況に応じた思考力や判断力、表現力も求められています。このような現状を踏まえ、より現在の学習指導要領に適した出題形式を取り入れることが決定しました。

具体的な変更点

リニューアルの対象となるのは3級以上です。5級・4級で変更はありません。

ここでは3級・準2級・2級の変更点について紹介します。

【3級の変更内容】

・試験時間　(変更前)50分　→　(変更後)65分

・ライティング　(変更前)意見論述　→　(変更後)意見論述+Eメール問題

3級の変更点は、試験時間が延長されることと、ライティング問題が追加されることです。ライティング問題は、これまでの意見論述問題に加え、Eメール文への返答問題が追加されます。具体的には、受信したEメールに質問が記載されており、それに対して回答する返信を書く、というものです。また、回答の語数の目安は15〜25語となっています。なお、3級ではリーディング問題の削減はありません。

【準2級の変更内容】

・試験時間　(変更前)75分　→　(変更後)80分

・リーディング　(変更前)37問　→　(変更後)語彙問題・長文問題を一部削減

・ライティング　(変更前)意見論述　→　(変更後)意見論述+Eメール問題

準2級の変更点は、試験時間が延長されることと、ライティング問題が1題から2題に増加し、試験時間調整のためリーディング問題の一部が削減されることです。ライティングでは、これまでの意見論述問題に加えて、Eメールの文章に対する返信を書く問題が追加となります。具体的には、Eメール中の下線の引かれた部分に対する2つの質問を盛り込んだうえで、返信を書くことが求められます。回答の語数の目安は40語〜50語とされています。

【2級の変更内容】

・リーディング　(変更前)38問　→　(変更後)語彙問題・長文問題を一部削減

・ライティング　(変更前)意見論述　→　(変更後)意見論述+要約問題

ライティングでは、意見論述問題に加えて「要約問題」が追加されます。「要約問題」とは、英文を読み、その要点を把握し簡潔にまとめる問題です。英文を正しく理解する読解力と、言葉を言い換える語彙力、論理的に文章を組み立てる文章力が必要となるでしょう。試験時間調整のため、リーディング問題の一部が削減される予定です。2級は、試験時間の変更はありません。

リニューアル前の合格を目指そう！

今の時期、特に現中2生、現高2生は、リニューアル前の2023年度内に希望級を取得するのがおすすめです。リニューアルされる問題について、現在わかっている情報は英検協会が発表したサンプルのみで、過去問もなく、対策がしにくいのが現状です。今年度中の受検なら、過去問もあり、各設問の対策の仕方も明確です。なるべくリニューアル前に英検を取得しましょう。

個別指導Wingsでは、個別指導の授業や「速読聴英語」講座で英検対策を行うことができます。冬期講習会で英検対策を行うことも可能です。今年度中の英検合格を目指し、この冬は英語に力を入れましょう！

＝お問い合わせ・お申し込みはこちらから＝