2023.12.09

教科書改訂について~2024年4月に使用開始~

小学校の教科書は4年周期で改訂が行われています。2024年度は教科書改訂の時期にあたるため、内容がどのように変わるのか、具体的にいつから内容が変更になるのか、デジタル教科書への変更はあるのか、など気になる方も多いですよね。

今回は2024年度の教科書改訂のスケジュールや変更内容、デジタル教科書について解説します。

 

次の教科書改訂はいつ?

一般的に、教科書は4年周期で改訂が行われています。次回の教科書改訂は、小学校の教科書が2024年度版へ更新される予定です。2024年度、小学校の教科書改訂スケジュールを、以下にまとめました。

 

・2023年4月~5月…新しい教科書の見本本が発表される

・2023年内…採択本が確定される

・2024年1月~3月…各教育委員会が採択する教科書を決定する

・2024年4月から…新しい教科書の使用が開始される

 

教科書改訂のスケジュールは、学校種別によって異なります。近年の学校種別、教科書改訂のスケジュールを以下にまとめました。

 

小学校

・2018年に教科書検定

・2019年に採択・供給

・2020年度から全面的に実施

 

中学校

・2019年に教科書検定

・2020年に採択・供給

・2021年度から全面的に実施

 

高校

・2020年に教科書検定

・2021年に採択・供給

・2022年度から全面的に実施

 

なお、一度検定に合格した教科書は「検定済図書の訂正」手続きを行うことで、次の改訂を待たずに随時内容の更新が可能です。たとえば統計資料や客観的事情の変更により現行の教科書の内容が誤りとなった場合や、誤記・誤植・脱字などが見つかった場合は、一定の手続きを踏むことで、教科書の内容を更新することができます。

 

教科書改訂についておさらい

小学校や中学校の教科書は、原則として4年ごとに改訂されます。教科書改訂は、文部科学省が定めた教育課程の基準である「学習指導要領」の改訂にともなって行われるのが特徴です。

教科書の改訂には、教科書の内容が少ししか変わらない「小改訂」や、大きく変わる「大改訂」があります。2021年度からは、中学校の教科書が大きく改訂され、学習量が増えたり、学習内容が難しくなったりするなど、大きく変更されました。教科書の改訂は、時代によって変わる常識や社会問題の変化、新しい技術や研究によって発見された事実に対応し、教育へのニーズを反映させるために行われます。なお2024年の教科書改訂は「小改訂」のため、現行の内容自体が大きく変わることはないと予想されています。

 

導入が決定した「デジタル教科書」について

2024年度版の小学校教科書には、以下の「デジタル教科書」が含まれる予定です。

・ICT教育に関連したデジタル教科書・教材の情報

・授業に役立つQRコンテンツ

・先生用の各種デジタル資料

 

さらに小学校の英語の授業にて、デジタル教科書が導入される予定にもなっています。

2024年度の改訂時点で、デジタル教科書は当面の間紙の教科書と併用する形で導入される予定です。デジタル教科書への慣れや多様な学び方によって児童生徒の学習環境を豊かにする観点から、児童生徒の特性や学習内容等に応じて、デジタルと紙を組みあわせてハイブリッドに活用していくこととなっています。

 

詳しくはこちら:デジタル教科書の導入が2024年度に開始

 

まとめ

2024年度の教科書改訂のスケジュールや内容、デジタル教科書について解説しました。

2024年度の教科書改訂は「小改訂」です。教科書の内容自体は大きく変わることはないと予想されているため、「教科書のデジタル化」の方が注目されていると言えるでしょう。前回2020年度の教科書改訂では指導書にQRコードが付いて、動画の閲覧が可能になったといったデジタルの変革がありました。2024年度の改訂で、教科書のデジタル化がどの段階まで進むのかが期待されています。

 

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