2026.03.06
高校入試模試の基本を徹底解説。受ける時期や回数とは?

高校入試を控えた中学3年生になると、あるいはふだんから学習塾などの情報を調べている方は「高校入試模試」について見聞きしたことがあるかもしれません。高校入試模試の受験を検討しているものの「模試はいつから受けるべき?」「模試にもいろいろな種類があるけれども、どれを受けるべき?」といった疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
本記事では中学生の方および中学生のお子さんを持つ親御さん向けに、高校入試模試の目的と学校のテストとの違い、いつから何の模試を受けるかについて解説します。模試の合格判定や偏差値の正しい見方も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
Contents
模試とは?目的と「学校のテスト」との違い
まずは模試とは何かの概要と受験する目的、学校で行われるテストとの違いについて解説します。
入試本番に近い形式で「現在地」を知るためのテスト
模試とは「模擬試験」の略で、高校入試を想定して作成された試験のことです。出題形式も入試と同じものが採用されています。定期テストは学校の各教科の先生が作成しますが、模試は学習塾や予備校などが作成、運営しています。定期テストは学校で一定期間内に必ず受けますが、模試の受験は学習塾や予備校などへの申し込みが必要です。
模試を受験する目的は、現時点での自分の学力を客観的に測定することです。模試の問題は入試傾向に合わせて作成されており、模試の結果からは志望校の合格可能性や偏差値を算出できます。そのため、自分の学力と志望校との具体的な距離の把握にもつながるでしょう。
また模試は実力を測定する目的以上に、学力を伸ばすための重要なツールとしての役割を持っています。模試の採点結果から学校の定期テストでは発見できない自分のミスや弱点を特定できるため、高校入試の学習方針を修正し、復習冊子を使って苦手範囲を計画的に勉強することで、自分の成績や学力を大きく伸ばすことにもつながるでしょう。
定期テストは“範囲限定”、模試は“出題範囲全体”を測る
中学校で行われる定期テストは、出題範囲が授業内で行われたものに限定されています。ある一定期間内での学校での授業の理解度や定着度を測るのが、定期テストの目的です。あらかじめ出題範囲が発表されることに加えて、範囲も限定的なため対策がしやすく、直前の勉強でも得点を取りやすい特徴があります。また、定期テストの結果は成績や内申点にも反映されますが、提出物や授業・日常生活の態度なども踏まえて総合的に評価されます。
模試は学年間や教科全体をカバーする「広範囲出題」が特徴です。定期テストとは異なり、模試は単元を超えた総合的な学力を検査する目的で行われています。
判定の基準が地域などの母集団に基づく点
中学校の定期テストでは順位が発表されるところも多いですが、把握できるのは中学校の学年内で自分がどの位置にいるのかだけです。
模試の結果を踏まえた合格判定や偏差値は学校内の順位ではなく、地域や全国レベルといった「母集団データ」で比較されて算出されます。そのため、自分の実力が中学校の学年内にとどまらず、高校受験者という大集団の中でどの位置にあるかを把握できるのが特徴です。
高校入試本番の環境に慣れるためのトレーニング
模試は、出題形式なども高校入試本番を踏まえて作成されています。問題を解くための時間配分や中学校とは異なる会場で受験する場合の緊張感のコントロールなど、定期テストとは異なる高校入試本番の状況や環境に慣れておくことも、模試の目的です。
模試の対策方法や勉強方法も定期テストとは異なります。模試は入試直前の見直し勉強方法の確立や計画にも役立ちます。
高校入試対策にはいつ、どの模試を受けるべき?

模試は定期テストと異なり、高校入試を前提とした目的で受験することが分かりました。一方で高校入試模試はいつ受けるべきか、どの模試を受けるべきか悩む方も多いかもしれません。
高校入試対策の模試を受けるベストなタイミングや回数、受けるべき種類の模試を順に解説します。
中3は複数回、中2は1〜2回受験するのがおすすめ
高校入試模試は、高校入試を控えた中学3年生の4月〜12月までに、複数回受験することがおすすめです。模試を複数回受験することで、自分の実力や偏差値の推移を追うことができます。日頃の学習の成果や苦手改善の進捗状況などを模試の結果を踏まえて可視化できます。特に中学3年生の夏から冬にかけての偏差値の推移は、自分がどれだけ受験対策をできているか、学力と志望校の間にギャップはないかの指標として重要です。今後学習計画を立てたり、勉強の方向性を見直したりするうえでも役立ちます。
また、中学2年生の時点で1〜2回模試を受験しておくこともおすすめです。「中学2年生の時点で模試を受けるのは早いのでは?」と考える人も多いかもしれません。中学2年生の時点で模試を受けておくことで、早めに受験生全体の自分の位置を把握できます。また「定期テストでは点数が取れていた教科が、模試ではあまり良くなかった」といったこともありえます。模試を中学2年生から受けておくことで、自分の苦手な単元や真の学力も把握でき、早めに高校受験対策ができ有利と言えるでしょう。
模試はふだん学習塾や予備校に通っていない中学生でも有料で受験申し込みができるところが多いです。また、学習塾や予備校によっては、受講生を対象に無料で模試を複数回実施しているところもあります。
たとえば興学社学園では中学生を対象に全国模試にあたる学力診断テストを年5回(4・7・8・12・1月)実施しています。偏差値を算出し、志望校判定も行います。さらに、学力診断テストの成績上位者から選抜されて行われるハイレベル模試である、選抜生統一模試も実施しています。選抜生統一模試は難関校を目指す生徒を対象にしているため、通常の模試よりも難易度が高いのが特徴です。当日のうちに成績優秀者の表彰を行うなど、より生徒の自信や受験へのモチベーションを高める取り組みも行っています。
また、興学社学園では中学1、2年生では学力診断テストを年5回ずつ、中学3年生には上半期に3回の全国模試、下半期は各都県に即した会場模試を9〜12月で全4回の受験を推奨しています。
公立・私立・地域別模試の違い
模試には大きく分けて以下の3種類があります。
・公立向け模試
・私立向け模試
・地域別模試
公立向け模試および私立向け模試は、名前の通り公立(都立、県立、市立高校など)高校と私立高校それぞれの出題形式や傾向を踏まえて作成された模試です。公立向け模試は、同じ地域の中学生と競うことになります。
特に公立高校は都道府県や地域ごとに出題の形式や傾向が異なり、私立はその学校それぞれでの対策が必要です。公立高校を検討しているときには公立向け、私立高校を検討しているときには私立向けの模試を受験すると良いでしょう。
それぞれの地域ごとに存在している模試もあります。たとえば千葉県内と都内で受けられる「Vもぎ」、千葉県で受けられる「Sもぎ」などです。また地域を問わず自宅から受験できる「自宅模試(総進テスト)」などもあります。地域ごとの模試にも有料、無料のものがあり、公立向け、私立向けがあります。
志望校や受験する高校の地域に合わせた模試を選んで受験することで、同じ志望校を目指すライバルたちの中で、自分の学力がどの程度あるのか、志望校合格への距離はどのくらいかを把握できるでしょう。
夏〜秋が“実力確認と志望校決定”の分岐点
特に中学3年生の夏〜秋に行われる模試は、本番直前の自分の学力や志望校との距離を測るうえで重要です。勉強の方向性や苦手強化への対策状況といった、受験直前期の自己分析に大きく役立ち、最終的な志望校の選定にもつながるでしょう。
最終的な自分の学力と志望校が決定した9〜12月の模試は、入試本番のシミュレーションとして活用しましょう。高校入試の試験会場と似た緊張感と臨場感を持って模試に挑めるため、時間配分や緊張のコントロールといった、本番環境への慣れにもつながります。自分の実力を本番でしっかり出すためにも、特に中学3年生の夏〜秋、本番直前の模試は同じものを複数回受けるなどしておきましょう。
合格判定や偏差値の正しい見方

模試の結果からは、各教科の点数だけでなく、順位、合格判定、偏差値などの数値も確認できます。ただ模試を受けて結果が良かった、悪かっただけで判断するのではなく、これらの数値は高校受験を成功させるかどうかの重要な指標として活用できます。
模試の結果として出る、合格判定や偏差値の正しい見方を順に解説します。
判定(A〜E)は“安全圏”の目安であって“結果”ではない
合格判定とは、模試の結果から志望校の合格可能性を出した判定です。模試によって判定基準は異なります。例えばある模試では以下のような5段階で出されます。
A判定 90%以上(合格圏内)
B判定 70~89%(やや安全圏)
C判定 50~69%(合否は五分五分)
D判定 30~49%(努力次第で可能性あり)
E判定 30%未満(今のままでは難しい)
志望校に対してA〜B判定なら安心、D〜E判定なら難しい、と考える人も多いでしょう。ただし、合格判定は志望校に対してあくまで現在の学力で判定した結果です。合格を必ず保証するものではないため、A〜B判定でも安心はできません。A〜B判定だった場合には、現状を維持しつつ苦手な教科や単元をやり直して全体の底上げをしたり、志望校の志望動機や理由を改めて確認したりといった対策をしておきましょう。
逆にDやE判定でも、あと数点でC判定となるなら十分な見込みがあります。DやE判定の場合には、あと何点必要なのかを考えて、学習の方向性や計画を再検討することも重要です。
合格判定はただ結果だけを見て安心、または落胆するのではなく志望校選択で重要な役割を持っています。合格判定を踏まえて、志望校は併願校や安全校のバランスも含め、担任や塾講師と相談し、総合的に判断することが望ましいでしょう。
また、同じ志望校でも受験した模試の種類によって合格判定にずれが生じることがあります。合格判定だけでなく、順位や次に解説する偏差値も合わせて確認するようにしましょう。
偏差値は「全体の中での位置」
偏差値とは、全体の平均点を基準に算出され、自分の学力が「平均からどれだけ上か下か」を示す指標です。偏差値50が平均で、50以上なら平均より上、以下なら平均より下ということになります。模試の偏差値からは、模試の受験者全体で自分がどの位置にいるかを把握できます。
模試の偏差値と志望校の偏差値を比較することで、自分の実力と志望校が合っているかどうかの比較材料になります。
・偏差値差が±3以内は実力相応(C〜B判定が出やすい)
・偏差値差が+5以上は挑戦校(D判定でも目指せる)
・偏差値差が−5以上は安全校・すべり止め候補
ただし模試の受験者の層によって、偏差値が高く出たり、低く出たりする場合もあります。偏差値も合格判定と同じく同じ模試を受け続け、偏差値の推移を見て、得点率などを確認することが志望校選びや受験対策に有効です。
偏差値についてはこちら:偏差値が高いってどれくらい?受験を迎える前に自分の偏差値を把握しよう!
一喜一憂せず「教科別の強弱」を見極める視点
模試を受験する目的のひとつに、教科ごとの得点差の把握や苦手分析があります。模試での順位や合格判定に一喜一憂するだけでなく、得点表の分析を行うことで「伸びる科目」「要対策科目」を明確にできます。得意科目は伸ばし、苦手科目は基礎固めをすることで、全体的な学力や得点力の底上げにつながります。模試の結果を次回模試や入試対策に活かすことが重要です。
まとめ
高校入試模試の種類やいつ何回受けるか、模試の結果である合格判定や偏差値の活用方法を解説しました。模試は学校の定期テストとは異なり、学年や単元を超えた学力を測り、志望校までの距離や勉強の方向性が正しいかも把握できる試験です。模試はいろいろな種類のものがあります。自分が受験する高校や地域に合わせた模試を受験し、高校受験対策にぜひ活用できるようにしましょう。
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興学社学園グループでは高校入試の受験対策を行っています。定期的に開催している中学生を対象とした模試や、志望校に沿った対策、勉強に関する指導から志望校選定などの進路指導まで行い、志望校合格を目指します。
また、中学3年生が受験する各地域に特化した模試では、模試会社と提携して塾申込ができるようになっており、事前の対策や事後のアドバイスなどサポート体制を構築しています。
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監修者情報
興学社学園グループ編集部
「プリンス進学院」「興学院」「東大ゼミナール」「個別指導Wings」を運営する興学社学園。公式コラムでは、各教室での指導実績に基づいた定期テスト対策や志望校選びのポイントなど、お子様の「生きる力」と「夢」を育むための情報を幅広くお届けしています。
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